昨今ではスマホは常に手元にあるものとなり、小学生でも持っているくらい当たり前なものとなりました。
電話やメールはもちろん、電卓やメモ、SNSや、スマホ一つでお金を稼ぐ方もいるくらい便利な代物です。
しかし、便利さ故に、手軽さ故に、スマホに依存してしまう方も少なくありません。
私もその一人で、特にソシャゲ(ソーシャルネットゲーム)が辞められなかった過去がありました。
今回はソシャゲ中毒から抜けだせた方法についてお話ししたいと思います。
目次
やりこみ系のゲームが好きでした
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元々私は、学生時代はPCでプレイするMMORPGが大好きで、
家にいる時間は常にレベル上げに勤しんでいました。
学生時代に時間が有り余っていたからこそできた趣味でした。
MMORPGの大半はレベル上げにものすごく時間を消費します。
格闘ゲームのように、プレイヤーの技術が高くならなければどれだけ時間をかけても強くなれないものと違い、
MMORPGは時間をかけてレベルを上げさえすれば、キャラクターのステータスが確実に上がります。
確実に強くなれるシステムが私には合っていました。
しかし、社会人になると、そもそも趣味に対して時間が割けなくなります。
PCを起動して、ゲームを開始して、やることはレベル上げ‥‥という行為がだんだんと億劫になり、
自然とMMORPGをプレイしなくなりました。
ソシャゲはいつでもどこでも手軽に遊べる
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MMORPGは辞めてしまいましたが、ゲームの欲求は少なからずあり、
そこで手を出してしまったのがソシャゲだったのです。
片手間で遊べるソシャゲは、いつでもどこでも遊べます。
いつしか暇な時間はおろか、勤務中の事務仕事などと並行してプレイしていました。
作業の片手間に常にゲームしていますから当然、作業効率は落ちます。ミスも増えます。
それでも私は、仕事と遊びを同時にやることがスマートだと思い、楽しくなっていったのです。
そして、PCでプレイするMMORPGは事務作業と同時にはできず、
時間を割けなかったため辞めてしまいましたが、ソシャゲなら可能だったのです。
「スマートで楽しい」と思ってからソシャゲや勤務中であるということへの罪悪感が薄れてしまい、
常時ソシャゲのアプリを起動させるようになりました。
これが時間の浪費に繋がっていったのです。
ガチャはいわゆるギャンブル
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ガチャという闇
さらに問題はもう一つあります。
皆様もご存知の通り、大体のソシャゲは基本プレイ無料ですが、アプリ内課金というシステムがあります。
その大部分は「ガチャ」と呼ばれるランダム的要素があり、課金すれば確実に目的のアイテムを手に入れられるわけではありません。
数万円分課金しても、手に入らない可能性があります。言わばギャンブルと同じです。
普段私は、パチンコ、競馬などは一切やらず、
生活費にまで手をだしてギャンブルをしている方に対してあまり良い印象を持っていませんでした。
今思えば私も似たような立場で、このガチャにすっかり毒されていました。
時間がお金で買える
MMORPGは基本的に強くなるためには、時間を消費しなければなりませんが、
ソシャゲはお金をだせばサクッと強くなれる場合があります。
時間のない私にはとても魅力的に思えたのです。
「自分の給料は○○万円だから、毎月3割は課金できるな」と、課金する前提で生活したり、
「この飲み会を断って浮いた金額(1万円分)で課金できるじゃん!」
と、交際費にまで手をつけたりと、時間とお金の両方がソシャゲありきになりました。
オンライン故の優越感と劣等感
目的のアイテムを手に入れられた時の、なんとも言えない高揚感。
そのアイテムを使って、ゲーム内で他のプレイヤーに見せつけるようにプレイしたときの優越感。
これが本当に気分が良く悦に浸っていましたが、これ、逆もまた然りなのです。
アイテムを手に入れられなかった時の、焦燥感や不安感。
他のプレイヤーがそのアイテムを使っている時に感じる劣等感があり、
「絶対そのアイテムを手に入れて見せるからな!」
と奥歯がガタガタになるくらい歯を食いしばることもしばしば。
どちらかと言えばマイナスな感情の方が大きかったのですが、辞められなかったのです。
何度も何度も何度も辞めようとした
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生活にも影響が出てきた
そんな私ですが、借金まではしませんでしたが残高はゼロ。
加えて、自動車を購入する際の頭金も満足に払えず、月々のローンを多く見積もることになってしまいました。
こうして月々の出費も増えたため本格的に辞めるための工夫をしてみました。
まずは勤務中のソシャゲのプレイを禁止することから始めました。
しかし、実際にソシャゲをプレイせず事務作業をしていても、なぜか手持ち無沙汰となり作業に集中できません。
仕事とゲームを同時にやることで、仕事を楽しくこなせると思いながらやっていたので、
単純に仕事が楽しくありませんでした。
今となって気づきましたが、当時はスマートで楽しいと思ってやっていましたが、
これは、仕事自体が楽しいのではなく、
仕事のつまらなさをゲームと同時にやることで補填していたにすぎません。
金銭面に関しては、銀行で定期の積み立てを契約したため、
雀の涙程度の貯金をすることが出来たのですが、
「余った金額は全て課金できる」という都合の良い解釈になり、
結局ソシャゲをやめることが出来ませんでした。
この時はソシャゲを「辞めるため」ではなく、
なんとかして「続けるため」に工夫しただけに過ぎなかったのです。
運営の戦略にまんまとハマっていた
ソシャゲの運営側もアイテムをどんどん高性能にし、お金を使わせようとします。
このアイテムが無いと、他のプレイヤーと協力プレイする時に迷惑がかかって、
ゲーム内に人権がなくなるなどネット上で言われるようになり、課金を煽ります。
加えて、期間限定のアイテム(その時に流行っていたアニメなどとのコラボ)
もあり、その期間内に手に入れられないと二度と手に入れられなくなるものもあります。
この「二度と手に入れられない」という謳い文句は私にはとても効果的でした。
たとえお金が心もとなくても、使わないと気がすまなかったのです。
ソシャゲのLINEグループにも入っていました。
そのグループには当然、私よりも強いメンバーがいてアドバイスを頂き、
難しいクエストを一緒に攻略したり、反対に私よりも経験の浅い方にはアドバイスをしたりしており、
こういった持ちつ持たれつな関係性が、私には暖かく感じられ余計に辞めづらい状況でした。
金銭的にも時間的にも
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さらに、多くのソシャゲは、同じクエストを何度も何度も周回しないと有用なアイテムを手に入れられません。
勤務時間を使ってでも、片手間でプレイしなければならないのはこのためです。
当時は、金銭的にも時間的にも際限なくダメージを受けていました。
長期間プレイしていくと、ライフスタイルが少しずつソシャゲを中心に回っていきました。
朝起きたらまず、ゲームアプリを起動。
スタミナ(時間経過で貯まり、これがないとクエストに行けない)を消費して、
仕事に向かうまでプレイし、就業中も忙しくなるまでプレイ。昼休みも、帰路についても。
一番やってはいけなかったのが睡眠時間を削っていたことでした。
私のやっていたソシャゲは、深夜0時にイベントやガチャの更新がありました。
普段は23時には床に就いていましたが、更新がある時はスマホにかじりつきながら、今か今かと待機。
0時になった瞬間にイベントスタート。クエストに参加します。
ガチャに至っては、目的のアイテムが出なかった場合すぐさま追加課金。
もちろんそうしても出ないことがあり断念することが多かったのですが、
その時はイライラ、モヤモヤしてしまい寝られませんでした。
初めて痛い目をみました
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最強のアイテム登場
ソシャゲの運営から新しいガチャの告知が出た時、ネットでもグループライン内でも、皆口を揃えて
と騒然となりました。私もそれに乗っかって、ガチャの更新日まで課金を中断して備えていました。
そして、更新日は私のボーナスが支給された4日後でしたので、いつもより多い額を課金できると張り切っていました。
0時0分、いざ!ガチャ更新!!
告知にあった通り、やはりぶっ壊れていました。絶対手に入れてやる!意気込んで2万円課金しました。
目的のアイテムはでません。なんの!もう2万!出ません。
この2ヶ月課金せずに我慢したんだと言い聞かせながらもう3万追加しました。
それでも出ません。
ガチャの結果は?
気がつけば早朝4時30分。
外は薄ら明るくなっていましたが、私の心は真っ暗でした。
そう、出なかったのです。そしてハッと現実に返ります。
「いくら使った?」
後半からはガチャを引く行為とクレジットカード払いをする行為、全てが流れ作業でした。
ネットでクレジットカードの明細を確認できればよかったのですが、
やり方が分からなかったので大まかに計算しました。
「30万」
多く見積もって計算して出した金額です。
ボーナスの支給額を上回っていました。流石に手が震えました。
真っ暗だった心、真っ白になった頭、その日は、さすがに眠れませんでした。
後日、クレジットカードの明細が届き、いよいよ課金額のお披露目です。
「37万」
増えとる!!そこそこ多く見積もったのに増えとるよ!?
完全に赤字です。残高ゼロの私にとって1円でも赤字は大問題なのです。
幸い、定期で積み立てを終了させ事無きを得ましたが、
今回の件ではいい勉強代になったと、くよくよしてもしょうがないと
いらないポジティブ思考であまり深く反省せず、ソシャゲを辞めるまでには至りませんでした。
とうとう辞められる時が!その心境とは!?
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またもやぶっ壊れアイテムが来た!
痛い目をみてからまた月日は流れ、次は大規模なアップデートを機に、
またぶっ壊れアイテムが実装するとの情報がでました。
今回も、もちろん実装当日まで課金額をやめ、待機しました。
大抵のソシャゲには、ストーリーやイベントをクリアする度に、特別な通貨を手に入れることができます。
この通貨は、無償で手に入れられるのですが、課金をしたときと同じガチャが引ける通貨になります。
今回はそちらも貯められるだけ貯めてガチャに挑みました。
アイテムは出なかった、でも前回と比べると…
無償分で挑戦!結果は惨敗‥‥ですが、なぜかあまり悔しくありません。
もちろん課金していないので、ダメージが少ないということもありますが、
「なんで悔しくないんだろう」と漠然と考えました。
それは、そのゲームに対しての熱が冷めてきているのだと気づきました。
ここで「なぜ悔しくないのかしっかり振り返ることが出来た」のが
ソシャゲを辞められた一番の理由だと、今となっては思います。
ライフスタイルの一部になっていたことに気づいた
ソシャゲを始めた当初は楽しくプレイしていたのが、
現在ではライフスタイルの一部として定着していたのです。
寝る前に歯を磨く、風呂に入る、といった生活するのに当たり前な行動と同じくらい、
ソシャゲをプレイすることは私にとって「当たり前」となっていました。
つまり、楽しくやっているのではなく惰性でやっていました。
これに気付いて、「生きていくために必要な行動」と「ソシャゲの価値」が同等となっていたということは、
一生ソシャゲを辞められない、一生課金し続けなければならない。
一生時間とお金を浪費していくことになると思いゾッとしました。
この時、しっかりと「ゾッとできた」ことが、ソシャゲを辞められた1番の要因です。
「当たり前」に疑問を持とう
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当たり前だと思っていたことが、実はそうではないと気づくことは簡単ではないと思います。
ソシャゲを辞めたいと思っている方もそうで無い方も、今の自分の「当たり前」に疑問を持ってみてください。
これは、ソシャゲだけに当てはまる訳ではありませんが、
楽しいと思えないのであれば、少し自分から遠ざけてみてもいいかもしれません。
私は、ソシャゲを遠ざけて、グループラインからも脱けて、日々の生活に余白が出来ました。
心境としては、ソシャゲ「したい!」ではなく「しなきゃ!」という感覚だったことに気づき、
尚更自分には必要のないものなのだと再認識し、完全にアプリをアンインストールすることが出来たのです。
依存から抜け出す方法
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今回の一件で自分なりに、「汎用的な依存症を治す方法」を考察してみました。
痛い目を見る
一度、痛い目を見ることで、それがどれだけ自分にとって悪影響なのかを理解することも大切だと思います。
これも人生経験です。
周りの方に迷惑をかけないのであればどんどん痛い目をみてもいいと思います。
その時の状況や感情を書き出す
その時の状況をできるだけ細かく書き出しましょう。
そして、その時に感じたこと、どう思ったか、辛かったのか、楽しかったのかを、
一つ一つ丁寧に振り返り、なぜ辞められないのかを分析します。
- お金が無くなって辛い
- 目的のアイテムが出なくて辛い!
- 仕事のミスも増えて辛い!
- 友達付き合いが無くなって辛い!
- アイテムが出れば楽しい!
- ゲームの話をLINEのグループでできて楽しい!
- できれば辞めたいと思っている
箇条書きでもいいと思います。
楽しいと思うこともありますが、辞めたいと思っている方ならば、
「辛い、しんどい」と思う項目の方が多くなっていると思います。
この辛い!と思う感情から抜け出すためのたった一つの対策って
もう「それを辞めること」なんですよね。
辞めてしまえばもう味わうことはなくなりますよね。
未来を想像する
客観的にみたら、自分が明らかにおかしいということは分かるのですが、
依存状態の時は、自分を主観的に見てしまいがちになります。
まずは、一度「こんな他人がいたら自分は、この人のことをどう捉えるのか」を考えてみましょう。
そして、その人の未来について想像してみましょう。
きっと、その人の未来は良いものではないと思います。
辞めたいと思っているならここでしっかり恐怖や不安を感じることができるはずです。
その感情をしっかり噛みしめましょう。
人は、不安や恐怖はできるだけ排除したい生き物なのです。
その性質を上手く利用して依存から抜け出せる努力をしてみてはいかがでしょうか?
最後に
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いかがだったでしょうか?
こうすればソシャゲを止められます!みたいな内容ではなくあくまで私の体験談だったのですが、
参考にできるところはありましたでしょうか?
ソシャゲを辞めてスマホを触る時間もかなり減り、スマホの充電は三日間保つようになりました。
余裕ができた時間は、このようにブログを書くことや運動に費やせるようになり、生活の質も上がりました。
お金にも余裕ができ、毎年230万円貯金できるようになりました。
皆様もソシャゲに限らず今一度「当たり前」を見直してみませんか?
最後までお読みいただきありがとうございました。